アウトレットビジネスと当社

アウトレットモールの発祥や仕組み、日本における発展の背景を踏まえ、ビジネスモデルや市場環境など、アウトレットモール事業や当社の役割について理解を深めていただくための情報をご紹介します。

アウトレットモールの発祥と
プレミアム・アウトレットの
はじまり

アウトレット(Outlet)とは、「出口」などを表す英語です。転じて、工場などで生産された製品の中で、規格外商品や在庫処分品などの訳あり品の「はけ口」となる場所、そして「訳あり品」そのものを意味するようになりました。(アウトレット品の種類についてはこちら)

アウトレットモールの発祥については、諸説ありますが、欧米の衣服や靴、食器などのメーカーが自社工場や倉庫などの一角で、規格外商品や在庫処分品などを安く販売し始めたことがはじまりだと言われています。やがてショッピングセンターのように複数のアウトレット店舗が集まる業態が生まれ、1980年代頃から新しい流通形態としてアメリカで発展していきました。

1980年、当社設立時の株主であるChelsea Property Group, Inc.(以下Chelsea。2004年にSimon Property Group, Inc.が買収)が, Chelsea初のアウトレットモールとして「Liberty Village(リバティーヴィレッジ)」(米・ニュージャージー州、2020年閉鎖)を開業しました。その後、アメリカ国内における施設数を拡大し、現在ではハイブランドが集まったプレミアム・アウトレットの旗艦店である「Woodbury Common」(ウッドベリーコモン)」(米・ニューヨーク州)を1985年に開業。1996~1997年には、Chelseaが手掛けるアウトレットを「Premium Outlets®」と名称変更し、ブランド化しました。これがプレミアム・アウトレットのはじまりです。

現在のWoodbury Common Premium Outlets®の様子

日本のアウトレットビジネスの
発展と当社

日本では1993年に国内初のアウトレットモール「アウトレットモール・リズム」(埼玉県・2011年閉鎖)が開業。続いて、1995年の「鶴見はなぽ~とブロッサム」(大阪府・現 三井アウトレットパーク大阪門真)、1997年の「軽井沢・プリンスショッピングプラザ」(長野県)が開業しました。
時代はバブル崩壊後の厳しいデフレ経済の最中で、当時アメリカで成功していたアウトレットモールが、閉塞感を打破する新しい消費モデルとして日本に登場しましたが、「わざわざ高速道路代を払って郊外まで車で出かけて、ブランド品を割引で購入する」ことが日本人に受け入れられるかは未知数で、誰もがまだ手探りの時代でした。

そのような中、日本でプレミアム・アウトレットを展開することを目的に、Chelsea・三菱地所株式会社・日商岩井株式会社(現 双日株式会社)の3社による合弁会社であるチェルシージャパン株式会社を1999年に設立、翌2000年7月に日本初のプレミアム・アウトレットである「御殿場プレミアム・アウトレット」(静岡県)を開業しました。※2013年に三菱地所・サイモン株式会社へ商号変更

アウトレットモールというビジネスモデルがまだ根付いていないこの時代、本場アメリカから上陸した本格派アウトレットモール「プレミアム・アウトレット」は、都市部から離れたドライブ気分が味わえる郊外に、アメリカの街並みを模した非日常的な屋外空間を作り、ブランドが直接出店する店舗で国内外の人気ブランド商品が毎日お得に買えるショッピング体験を提供することにこだわりました。
これらのこだわりを取り入れた御殿場プレミアム・アウトレットは、大きな注目を集め、多くの来場客で賑わいました。御殿場での成功を皮切りに、同年11月にはりんくうプレミアム・アウトレット(大阪府)を開業、全国へと展開していきました。

御殿場プレミアム・アウトレット開業時の様子

アウトレットビジネス概況と
当社の立ち位置

アウトレットモール事業は、土地を取得・建物を開発した後、出店テナントを誘致し、日々の運営を行うことで、テナントから賃料をいただく不動産事業です。一般的な商業施設と異なる点として、大都市から離れた郊外に立地し、商圏が広く、一度施設を開業した後も段階的に増設(店舗やエリアを拡大)する施設が多い点などが挙げられます。

現在、日本におけるアウトレットモールは、北海道から沖縄まで、全国30施設以上に広がりました。2024年度には1兆円を超えたと推定されるアウトレットモール市場の中で、当社ともう一社の計2社で約8割の業界シェアを誇ります。
その中でも当社は、アメリカのトップクラス企業で構成されているS&P100の一つにも選ばれている商業施設専業REIT(不動産投資信託)「Simon Property Group, Inc.」のアウトレットモール開発・運営の知見と、日本を代表する不動産会社「三菱地所株式会社」の実績・信頼を併せ持つ、国内でも他に類を見ない“外資系デベロッパー”として、現在では国内10か所のアウトレットモールを開発・運営しています。

特にフラッグシップである御殿場プレミアム・アウトレットは、アウトレットモールに限らないショッピングセンターの売上高ランキング(株式会社繊研新聞社調べ)で全国1位を獲得するまでに成長。1999年の設立から高い成長率と収益性で安定基盤を築き上げてきた当社は、今後もさらなる成長を目指しています。

現在の御殿場プレミアム・アウトレット

【参考】アウトレット品の種類

アウトレットモールで販売される商品には、各ブランドにおける値引き理由や、お得に販売する理由があります。
例えば、季節や一定の販売期間を経過した商品、旧モデルの商品、製造・販売中止となった商品などがあります。

  • キャリー品

    前シーズンの商品など、一定の販売時期を過ぎた商品を「キャリー品」と言い、値引き価格で販売されます。
    一部ファッションブランドの正規価格店舗では、新鮮さを保つために比較的短いサイクルで新しい商品が投入されています。そのため、ついこの間まで正規価格店舗の店頭にあった商品がアウトレット店に並ぶこともあります。また、食品や飲料品の場合は、賞味期限が近いものなどが挙げられます。

  • 型落ち品・廃盤品

    「型落ち品」は、いわゆる旧モデルの商品です。例えば家電や電子機器などを取り扱う店舗で型落ち品の販売が見られます。
    「廃盤品」は、その名の通りもう作られなくなった商品です。型落ち品や廃盤品が気に入っていたというお客様がアウトレット店舗にわざわざ探しにくる、といったこともあるようです。

  • B級品(B品)

    商品の使用や着用には問題がないものの、製造・流通過程で発生したキズや汚れ、ほつれなどの縫製不良、パッケージのへこみなどにより、正規価格店舗で販売できない商品です。
    写真①のように、製造時に色むらが出てしまった鍋などの製品や、写真②のように、店頭販売の際に1か所ほつれてしまったという理由でアウトレット品となった衣類などが挙げられます。気にならない人にとってはお買い得な商品です。

    商品例①:赤丸で囲った部分に色むらの点がある
    商品例②:シールが貼ってあるあたりが若干ほつれている
  • サンプル品

    商品化される前の原型・試作品を「サンプル品」と呼びます。例えば新しいデザインの洋服を作る際に、いくつかパターンをとり、実際に試しに制作して商品化の検討をするというプロセスがありますが、その際に制作したサンプルの一部が「サンプル品」として店頭に並ぶことがあります。
    基本的に1点ものであるため、アウトレットモールでの流通割合としては多くありませんが、お客様の好みとサイズが合えばお買い得な商品です。

  • その他

    現在では、ブランドにとってもアウトレットモールが重要な販売チャネルとなっており、商品のサイズ欠けやカラーバリエーション不足等を解消するため、各ブランド企業が工夫に取り組んでいます。また、ブランドのテイストは保ちながら、お得なアウトレット専用に開発された商品なども展開して、幅広いお客様のニーズに応えています。